ロシア ウクライナに軍事侵攻

ロシア ウクライナに軍事侵攻

2022年2月25日 NHK


ロシアは24日、ウクライナに対する軍事侵攻に踏み切り、ロシア国防省はこれまでに11の空港を含むウクライナ軍の80以上の施設を攻撃したと発表しました。プーチン大統領は「ほかに選択肢はなかった」と述べ、軍事侵攻を正当化しました。


アメリカ 国防総省高官「大規模な軍事侵攻の初期段階にある」

アメリカ国防総省の高官は24日、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の状況について分析した結果を明らかにしました。


それによりますとロシア軍は複数の段階に分けて展開する可能性があり、現在は「大規模な軍事侵攻の初期段階にある」と分析しています。

日本時間11:00すぎ 「首都キエフで複数の爆発音」 現地メディア 

ウクライナのメディアによりますと、日本時間のきょう午前11時すぎ、ウクライナの首都キエフで複数の爆発音が聞こえたということです。


ウクライナ内務省の関係者がフェイスブックに投稿した内容によりますと、ウクライナ軍がキエフ上空を飛行するロシア軍の軍用機を撃墜させ爆発が起きたということです。


これによってキエフの中心部にある9階建てのビルが炎上したということです。

日本時間10:00 ウクライナの駐日大使「最悪のシナリオも想定」 

ロシアがウクライナに対する軍事侵攻に踏み切ったことを受けて、ウクライナのコルスンスキー駐日大使が都内で会見を開き「最悪のシナリオも想定しなければならない」と強い危機感を示すとともに、日本も国際社会と足並みをそろえ、ロシアへの制裁を強化するよう求めました。

ウクライナ大統領 “137人が死亡” 

ウクライナのゼレンスキー大統領は日本時間の25日、国民向けのビデオメッセージをフェイスブックに投稿しました。


この中で「悲しいことに137人の英雄たち、市民たちを失い、316人がけがをした。ウクライナのために命をささげた人たちは永遠に記憶される」とした上で、兵士だけでなく民間人にも犠牲者が出ていることを明らかにし、沈痛な表情で黙とうをささげました。

ウクライナ首相 “ロシア軍 チェルノブイリ原発を占拠” 

ウクライナのシュミハリ首相は24日、北部にあるチェルノブイリ原子力発電所が戦闘の末、ロシア軍に占拠されたと明らかにしました。


AP通信の映像では、所属不明の軍用車両とみられる複数の車両が原子力発電所の敷地内に入り込んでいる様子が確認できます。


チェルノブイリ原子力発電所では旧ソビエト時代の1986年、運転中の原子炉で爆発が起こり、史上最悪の事故と言われています。


シュミハリ首相は、戦闘による犠牲者はいなかったとしていますが、敷地内にある放射性廃棄物の貯蔵施設の状態は分かっていません。

国連事務総長 “ウクライナに緊急人道支援“ 

国連のグテーレス事務総長は24日、記者会見し、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻について「間違っている。国連憲章に反している。受け入れられない」と述べ、ロシアのプーチン大統領に対して軍事行動を中止し軍を直ちに撤退させるよう求めました。


その上で「罪のない人たちが常に最も大きな代償を払うことになる。民間人の保護を最優先にしなければならない」と述べ、国連の基金から2000万ドル、日本円にして23億円あまりを拠出して、ウクライナに緊急人道支援を行うことを明らかにしました。

日本時間8:40ごろ 鈴木財務大臣 ロシア3銀行の資産凍結を発表 

ロシア軍によるウクライナへの侵攻を受けて、鈴木財務大臣は、25日の閣議のあとの記者会見で、追加の経済・金融制裁としてロシアの3つの銀行を対象に資産凍結を行う方針を明らかにしました。


対象となる3行は、

▽開発対外経済銀行と

▽プロムスビヤズ・バンク

▽バンク・ロシヤです。

日本時間8:20ごろ 岸田首相会見「厳しく非難」 

岸田総理大臣は25日朝、記者会見を行い、「国際社会の懸命の努力にもかかわらず行われた今回のロシア軍によるウクライナへの侵攻は、力による一方的な現状変更の試みであり、ウクライナの主権と領土の一体性を侵害する明白な国際法違反だ。国際秩序の根幹を揺るがす行為として断じて許容できず、厳しく非難する」と述べました。


その上で「わが国の安全保障の観点からも決して看過できない。G7をはじめとする国際社会と緊密に連携し、ロシアに対して、軍の即時撤収、国際法の順守を強く求める」と述べました。


そして、追加の制裁措置として、資産凍結とビザの発給停止によるロシアの個人・団体などへの制裁、ロシアの金融機関を対象とする資産凍結、ロシアの軍事関連団体に対する輸出や半導体などの輸出に対する規制を行う考えを示しました。


また、岸田総理大臣は、ウクライナに在留する日本人およそ120人の安全確保に向け、最大限努力すると強調し、西部のリビウに設けた臨時の連絡事務所で、隣国のポーランドに陸路で退避する場合の支援などを行うほか、ポーランドから他国に移動するためのチャーター機をすでに手配していると説明しました。

日本時間8:00ごろ 日本政府 NSC閣僚会合開く 

政府は、午前8時ごろから総理大臣官邸で、岸田総理大臣をはじめ、林外務大臣や岸防衛大臣らが出席してNSC=国家安全保障会議の閣僚会合を開きました。

アメリカ バイデン大統領「プーチン大統領は侵略者だ」 

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受け、アメリカのバイデン大統領は演説で「プーチン大統領は侵略者だ」と述べて強く非難するとともに、ロシア最大の金融機関の資産凍結や輸出規制の強化など、日本を含む同盟国などと足並みをそろえて大規模な制裁で応じると明らかにしました。

ロシア プーチン大統領「ほかに選択肢はなかった」 

ロシアは、24日、ウクライナに対する軍事侵攻に踏み切り、ロシア国防省は、これまでに11の空港を含むウクライナ軍の80以上の施設を攻撃したと発表しました。


プーチン大統領は「ほかに選択肢はなかった」と述べ、軍事侵攻を正当化しました。

ドイツ ショルツ首相「これはプーチンの戦争」 

ドイツのショルツ首相は24日、国民に向けてテレビ演説を行いました。

この中で、ウクライナの人々との連帯を強調したうえで「プーチン大統領はあらゆる警告や外交的解決に向けた努力に取り合わなかった。彼ひとりがこの戦争を決断し、全面的に責任を負う。これはプーチンの戦争だ」と述べ、プーチン大統領を厳しく非難しました。

ウクライナ 被害状況発表 

ウクライナ大統領府の補佐官は24日の会見で、ロシア軍の侵攻開始以来、ウクライナ軍の兵士40人以上が死亡し、数十人が負傷したと発表しました。

また、ロイター通信は、地元当局の話として、黒海沿岸の港湾都市オデッサ周辺では、ミサイル攻撃によって市民など少なくとも18人が死亡したと伝えています。

さらに、ウクライナ警察の発表として24日にロシア側から203回にわたって攻撃を受け、領土のほぼ全域で戦闘が繰り広げられていると伝えています。

日本時間3:15 ウクライナと国境接するポーランドに避難の人々 

ウクライナと国境を接するポーランドには車や列車などでウクライナの人々が逃れ始めています。

このうちポーランド南東部の町メディカにある国境では、24日、仕事などでの通常の往来に加え、ウクライナ側から歩いて国境を渡る人たちが目立ち、ベビーカーを押す母親や、スーツケースを引く家族の姿が見られました。

ゼレンスキー大統領「新たな鉄のカーテンが下りた」 

ウクライナのゼレンスキー大統領は24日、国民に向けて演説を行いました。

この中で「私たちがいま耳にしているのは、ロケットの爆発音や戦闘の音、軍用機のごう音だけではない。新たな鉄のカーテンが下りてロシアを文明世界から切り離す音だ。このカーテンを私たちの国に下ろすのではなくロシア側にとどめなければならない」と述べ、東西冷戦時の「鉄のカーテン」という表現を用いてロシアを非難しました。

日本時間2:30すぎ プーチン大統領 パキスタン カーン首相と会談 

ロシアのプーチン大統領はウクライナへの軍事侵攻を開始したあとの24日、モスクワを訪問中のパキスタンのカーン首相と会談しました。

パキスタン首相府によりますと、この会談は、アフガニスタンの人道支援などを話し合うためもともと予定されていたものだということです。

このなかで、カーン首相はウクライナの情勢について、遺憾の意を表し、外交によって軍事衝突を回避するよう望むとプーチン大統領に直接伝えたということですが、会談でのプーチン大統領の発言はこれまでのところ、伝えられていません。

ロシア ウクライナ軍事侵攻 “80以上の施設攻撃”ロシア国防省 

ロシアによる軍事侵攻は24日、ウクライナの各地で始まり、ロシア国防省はこれまでに11の空港を含むウクライナ軍の83の地上施設を攻撃したと発表しました。


ロシア国防省のコナシェンコフ報道官は、あくまでも軍事施設を対象にした攻撃であり、民間人に対する脅威はないと主張しました。

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