2022年01月21日 06時
Gigazine
「猫はなぜ1日中眠っているのか」「猫の過眠は心配すべきなのか」など猫と眠りの謎あれこれについて解説
猫が日中ずっと眠っている様子を目にして「猫のような生活を送りたい」と考えたことがある人も多いはず。
しかし、猫が日中の多くを眠りに費やしているのには理由があります。
「猫はなぜいつも寝ているのか?」「猫に必要な睡眠時間はどのくらいか?」「心配すべきケースはあるのか?」など、猫と眠りのあれこれを科学ニュースサイトのZME Scienceが解説しています。
◆猫はなぜいつも寝ているのか?
まず最初に理解すべきなのは、そもそも猫は薄明薄暮性であるということ。
薄明薄暮性の生き物は基本的に日没から日の出までの時間に最も活動的になります。
これは、猫の獲物が薄明薄暮性だったことが理由です。
生きていくためのエサを確保するため、猫は日没時に目を覚まし、夜明けまでの間に狩りをする必要がありました。
狩りは多くのエネルギーを必要とします。
そこで猫は体を休めてエネルギーを貯めるために、日中に多くの睡眠をとる習慣を身に着けました。現代では多くの猫が家畜化されていますが、野生で生きていた時の習慣で、現代でも日中に多くの睡眠を取っています。
◆猫に必要な睡眠時間はどのくらいなのか?
猫は通常、1日12~14時間の睡眠を必要とします。
ただし必要な睡眠時間は猫によって異なり、子猫や老猫は20時間ほど眠ることがあるほか、12時間ほどの睡眠で問題のない活動的な猫もいます。
睡眠は猫にとって「エネルギーの節約」「筋肉の修復」「免疫力の向上」といった健康面での役割があります。
猫の食事は肉・魚・牛乳など主にたんぱく質で構成されているため、たんぱく質を完全に消化するためにも十分な睡眠が必要とのこと。
ただ日中における猫の眠りはほとんどが浅い「昼寝」であり、鼻と耳は警戒モードであり続けるため、危険を感知すればすぐに回避できます。
◆猫は夢を見るのか?
猫の睡眠の25%は、脳の活発な活動を伴うレム睡眠です。
レム睡眠の最中にある猫の手足がけいれんしたり、ひげが動いたりする様子を目にすることがありますが、このような時の猫は夢を見ている可能性があります。
過去の研究には、猫の見る夢が「狩りを行っていること」である可能性を示したものもあるとのこと。
◆猫が雨の日にいつもより眠るのはなぜか?
猫は人間と同じ恒温動物であり、寒い日には体温を保つためにより多くのエネルギーが必要になることから、雨の日によく眠ります。
また猫の毛皮は水にぬれると乾きにくく、風邪を引きやすくなるため、基本的に猫は水を嫌います。
◆猫の眠りすぎで心配すべきケースはあるのか?
猫は安心している時にもより眠る傾向にありますが、「たくさんの睡眠を取っていること」は必ずしもいい兆候とは言えません。猫が1日15~16時間もの睡眠を取っている場合、「退屈」「肉体的苦痛」「甲状腺機能亢進症」「うつ病」といった可能性も。特に太りすぎの猫はこれらの症状を抱えやすいため、猫が過度に眠っている場合は獣医に相談する必要があるとのことです。
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