米海兵隊 総額1.7億ドルでNEW水陸両用戦闘車「ACV」を追加発注 自衛隊も訓練
1/26(水) 13:12配信
乗り物ニュース
イギリスに本社を置く多国籍防衛産業BAEシステムズは2022年1月24日(月)、アメリカ海兵隊向けに生産する新型の水陸両用車「ACV(Amphibious Combat Vehicle)」について、従来の契約内容を変更し、計33両を総額1億6900万ドル(1ドル110円換算で約186億円)で受注したと発表しました。
ACVは、BAEがイタリアのイヴェコ・ディフェンス・ヴィークル社と共同開発したもので、アメリカ海兵隊が既存のAAV7水陸両用車の後継として導入を進めている最新鋭の水陸両用戦闘車両です。AAV7の足回りが装軌式(いわゆるキャタピラ駆動)なのに対して、ACVは8輪のタイヤからなる装輪式のため、舗装路などでの長距離機動性に秀でているのが特徴です。
BAEいわく、ACVは機動性と生残性が高い次元でバランスが取れているとのこと。
の優れた機動性で迅速なSTOM(Ship-To-Objective Maneuver)を実現するとともに艦隊海兵軍(Fleet Marine Forces, FMF)の戦力を強化するとしています。
米海兵隊では様々な派生型の導入も計画中
2022年1月に行われた日米共同演習「アイアン・フィスト22」の開会式で並べられたアメリカ海兵隊のACV(画像:陸上自衛隊)。
BAEシステムズは、すでにACVに関して基本となる兵員輸送型「ACV-P(ACV Personnel)」のほかに、指揮車型「ACV-C(ACV Command)」を納入納入する契約を結んでいるといいます。
加えて、アメリカ海兵隊とは30mm機関砲塔を搭載した歩兵戦闘車ACV-30」開発契約を結んでいるだけでなく、回収車型の「ACV-R(ACV Recovery)」も計画されているほか、BAEシステムズいわく、偵察型「ARV」などの研究開発も海兵隊から委託されているそうです。
BAEシステムズの説明では、2020年12月に最初の量産車である第1ロット36両について注文を受けたのち、2021年2月に追加となる第2ロット36両を受注したとのこと。
すでに2021年秋には100両目となるACVを海兵隊に納入したそうで、海兵隊へのACV配備は計画どおりに進んでいるため、2022年1月までに低率初期生産(LRIP)分の納入は完了する予定だとしています。
ちなみに、陸上自衛隊も2022年1月現在、カリフォルニア州のキャンプ・ペンドルトンで行っている日米共同演習「アイアン・フィスト22」において、水陸機動団の水陸両用車(AAV7)が、アメリカ海兵隊のACVと共同で海上機動訓練などを行っていると発表しており、開会式などでは整列した兵士や自衛隊員らの後ろにACVが並べられている写真が公開されています。
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