北朝鮮、今度は巡航ミサイル発射…韓国軍、また飛行情報明らかにせず
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
2022.01.26 07:48
25日、北朝鮮が新年に入って5度目のミサイル挑発を強行した。
だが、韓国軍当局はリアルタイムでこのような事実を知らせなかった。
関連情況がメディアで報道された後で、この日午後に記者団に「北朝鮮が25日午前、内陸地域から巡航ミサイル2発を発射した」と公開した。
軍当局は具体的な発射時刻や場所、方向、飛行距離、高度などについては「分析中」としながら口を閉じた。
「いったいどちらに撃ったのか」という記者の質問にも「南側ではない」と答えるだけだった。
北朝鮮が奇襲的に発射した時間は午前8時から9時の間だという。
これに関連し、軍関係者は「弾道ミサイルと違って巡航ミサイルに対しては別途関連の公示はしないでいる」と説明した。
国連安全保障理事会が北朝鮮の弾道ミサイル開発と発射に対しては全面的に禁止しているが、巡航ミサイルに対する制裁はないという立場に従ったのだ。
だが、専門家は「北朝鮮が巡航ミサイルを奇襲的に撃った場合、防御が難しい」と警告している。
そのうえ、北朝鮮は今後巡航ミサイルに戦術核を搭載することもできる。
それでも韓国軍の態度は変わらないでいる。
北朝鮮が昨年1月と3月に短距離巡航ミサイルを発射した時も、軍当局はメディアの報道が出た後に公開した。
当時、北朝鮮のミサイル発射はバイデン政権が発足してすぐのことだった。
非常に敏感な時期に軍事挑発をしたが沈黙していたことになる。
一部では公開しない理由が探知情報そのものの不確実性と関連があるのではないかという観測も出ている。
通常、巡航ミサイルは高度100~300メートルの低高度をマッハ0.8(時速970キロメートル)ほどの速度で飛行する。
弾道ミサイルやロケット砲(多連装ロケット)とは違って、低くゆっくりと飛ぶ飛行特性のため、探知そのものが難しいというのが軍関係者の説明だ。
実際、昨年9月11日と12日に北朝鮮が「北朝鮮版トマホーク」と呼ばれる長距離巡航ミサイルを発射した時、韓米軍当局はまともに探知することができなかったことが把握された。
このために「北朝鮮の発表だけを見つめている」という批判が出ていた。
当時、北朝鮮は試験発射を終えた後「長距離巡航ミサイルは我が国の領土と領海上空に設定された楕円および8字形飛行軌道に従って7580秒間飛行し、1500キロメートル先の繋船の標的に命中した」と発表した。
北朝鮮が今回発射した巡航ミサイルも射程距離1000キロメートル以上の長距離巡航ミサイルである可能性が提起されている。
国防大学元教授のクォン・ヨンス氏は「もし北朝鮮版トマホークなら、最近北朝鮮が再び試験発射を行った列車型ミサイルのようにすでに配置したミサイルを作戦運用の側面でテストした可能性がある」と話した。
今年に入って北朝鮮は5日から17日までの間に4回にわたってミサイル試験発射を行った。
5日と11日には極超音速ミサイルを発射したことを手始めに、14日には列車型発射台から「北朝鮮版イスカンデル」と呼ばれるKN-23短距離弾道ミサイルを発射した。
また17日には「北朝鮮版ATACMS(エイタクムス)」と呼ばれるKN-24戦術地対地ミサイルも撃った。
それだけでなく北朝鮮は20日に報じられた党政治局会議で「対米信頼措置全面再考」を明らかにし、5年余りの間猶予してきた核実験と大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射の可能性を示唆した。
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