米国防総省、軍需産業と会合へ 極超音速兵器の開発「督励」
2022.01.30
CNN
2月3日に予定する会合に招待されている関係企業の役員2人が明らかにした。この会合の目的は「ハイパーソニック産業の業界全体に発破をかけること」と評した。
オースティン長官は会合の冒頭に構想の枠組みに関する短い説明を行い、議長役はヒックス国防副長官が務める。最先端の性能や新たな作戦遂行上の概念の開発を速める方途を話し合うとした。
会合にはロッキード・マーチン、レイセオン・テクノロジーズ、ノースロップ・グラマン、ボーイングやBAEシステムズなどの企業の首脳らが出席予定。
中ロ両国は最近、極超音速兵器を実験し、米国の国家安全保障当局者に衝撃を与えてもいた。この実験で米国の開発が地政学的な競争相手である2国に後れを取っている現状も突き付けられた。
半面、米国のハイパーソニック産業ではここ数カ月間、問題点や後退を露呈。国防総省は昨年10月、極超音速の滑空体の実験が極超音速の速度到達につながるロケット推進力の障害で失敗したことを明かした。同年4月にはB52爆撃機から極超音速ミサイルを切り離す試験にも成功しなかった。
米宇宙軍の幹部は昨年11月、国際安全保障問題の会議で講演し、「極超音速兵器の開発分野では米国は中国やロシアほど進んでいない」とも認めていた。
ハイパーソニック兵器はマッハ5(音速の5倍)あるいはそれ以上の速度で飛行。探知が難しくミサイル防衛網を脅かしている。極超音速ミサイルは弾道ミサイルよりはるかに低い高度で軌道を描きながらの飛行も可能。また、飛行中に方向の修正なども出来るとされる。
中ロ両国の開発の成果や米国自身の実験失敗を踏まえ、国防総省による極超音速兵器への取り組みはより緊急性を増しており、投入する資源の拡大にも動いている。開発につぎ込む資金も増やしている。
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