NATO 即応部隊の一部を欧州東部に派遣表明 首脳会議
2022/2/26
産経
ロシアによるウクライナ侵攻を受け、北大西洋条約機構(NATO)は25日、オンライン形式で緊急の首脳会議を開催した。NATOのストルテンベルグ事務総長は会議終了後の記者会見で、東欧の加盟国の防衛を強化するために、「NATO即応部隊(NRF)」の一部を欧州東部に派遣すると表明した。
米メディアによると、ウクライナ情勢を受け、NRFが派遣されるのは初めて。NRFは安全保障上のさまざまな問題に短時間で対応できる高い能力を備えた多国籍軍で構成される。
最大4万人の部隊を編成できるが、ストルテンベルグ氏は会見で「全てを派兵することはない」と述べた。派遣される部隊の数や派遣先については明言しなかったが、派遣部隊は陸海空で数千人規模になる見込み。ルーマニア、ブルガリアなどの中・東欧で派遣されるとみられる。
ストルテンベルグ氏は会見で、ロシアはウクライナ政府を転覆させようとしていると指摘。ウクライナを支援するため、兵器の供与を続ける方針も示した。
NATOは首脳会議後に声明を公表し、「欧州大陸の平和は根本的に打ち砕かれた」と強調。欧州東部の防衛を強化するため、追加で部隊を配備する方針を表明した。
「ロシアはこの紛争の全責任を負っている」とした上で「プーチン大統領によるウクライナ侵攻の決定は恐ろしい戦略的誤りであり、ロシアは今後何年にもわたって経済的、政治的に厳しい代償を払うことになる」と非難した。
首脳会議にはバイデン米大統領のほか、ウクライナ情勢の緊迫を受けNATOとの連携を強める非加盟国の北欧フィンランドとスウェーデン、欧州連合(EU)も参加した。
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