台湾〝蜜月連動〟警戒 ウクライナ危機に便乗、強まる中国の軍事圧力 在中国日本大使館員が一時拘束も 石平氏「火事場泥棒には強い態度を」
24日
夕刊フジ
ウクライナ危機を受け、台湾が中国への警戒を強めている。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と、中国の習近平国家主席は〝蜜月関係〟を続けており、「ウクライナ危機は、台湾有事・日本有事に連動する」と言われる。
こうしたなか、在中国日本大使館員が中国当局に一時拘束される許しがたい事態が発生した。
「ロシアによるウクライナの主権侵害を非難する」
台湾の蔡英文総統は23日、こう表明した。また、中国が便乗して台湾への軍事圧力を強化したり、台湾世論の動揺と分断を狙う作戦を仕掛けてくる可能性も指摘、適切に対処するよう関係部門に指示した。
台湾国防部によると、中国軍は同日、戦闘機「殲16」2機を、台湾の防空識別圏(ADIZ)に進入させた。台湾軍機がスクランブル(緊急発進)で対応した。中国は北京冬季五輪中も、戦闘機「殲16」や対潜哨戒機「運8」などを台湾のADIZに進入させていたが、五輪閉会(20日)後では初めて。
中国の〝圧力〟は日本にも向けられた。
北京市内で在中国日本大使館員が21日、中国当局に一時、拘束されたのだ。外交官の身体不可侵を定めた「外交関係に関するウィーン条約」に違反しているため、垂秀夫駐中国大使が翌22日、中国の呉江浩外務次官補に厳重な抗議を行った。
ところが、中国外務省の華春瑩報道官(外務次官補)は23日、「中国で身分に適合しない活動に従事していた」「類似の事件が再発しないよう求める」などと逆抗議してきたのだ。
中国事情に詳しい評論家の石平氏は「台湾有事は日本有事といえる。ウクライナ危機を受けて、台湾が警戒を強めれば、日本も警戒しなければならない。中国は常に火事場泥棒的な動きをみせる。日本は、中国の逆抗議に外交的行動に出るなど、強い態度に出るなどするべきだ」と指摘した。
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