ウクライナ戦争で高まる日本の核武装論の前に議論すべきこと

 ウクライナ戦争で高まる日本の核武装論の前に議論すべきこと

3/19(土)

ニューズウィーク日本版


タブーなき言論がさけばれているが、日本には欧米社会が持つ当たり前の国防意識が欠如【河東哲夫(本誌コラムニスト、元外交官)】


ロシアのウクライナ侵攻が続く。路上を歩く市民が砲弾で吹き飛ばされる生々しさはコンピューターゲームとは違う。文明国同士ではもうあり得ないと思っていた戦争がいとも簡単に起き、非文明の世界になってしまう。


これを受けて、「アメリカに守られた体制の中でアメリカの戦争を非難し、平和を叫んできた戦後ののんきな時代は終わり。憲法改正、核武装、いろいろなタブーを外して安全保障を現実の問題として考えよう」と言いたくなるが、それもまた紋切り型で思考停止に近い。


問題は、日本の政府や社会がまだ「近代国家」という怪物を使いこなせるほど熟していないことだ。そして政府の当事者たちも日本の安全保障をこれからどうしたらいいのか、方向性がつかめていない。


どういうことか? まず、多くの国民が問題視する日米同盟なしに日本はやっていけるか。日本が米中ロという強国に取り囲まれているのに似て、スイスはフランス、ドイツ、イタリア、オーストリアという勢力に取り囲まれている。


だがスイスは、これら勢力を相互に牽制させ合うことで独立を守ってきた。それも、自分は軍を持たないから襲うなというのではなく、スイスの中立を侵す者は武力で撃退する気構えとそれができる兵力を備えての話だ。こういうやり方が日本はできるか? 多分、駄目だろう。


日本では物事を決めるのに時間がかかりすぎるというか、決まらない。核武装も考えなければいけないのだが国論は分裂するだろうし、アメリカをはじめ他国も認めまい。ということは、ウランも買えないということだ。


それより大きな問題は、日本では政府と国民の間の一体感が少ないこと。大衆はトップがマッカーサーでも服従したし、自社の「社長」に中国人がなっても構わないだろう。


お偉方は別世界の生き物であり、彼らに「国防意識を持て。国家の主権を大切にせよ」と上から目線で言われても、「自分のことは自分で守れ」と思ってしまう。


政府とは国民がつくり国民のために働くもの。だから国民は政府の防衛努力を評価するという、欧米では当たり前のことが日本にはない。なにより、徴兵への恐怖が染み込んでいる。現代の軍隊は高度の技術を使うので昔のような徴兵ということにはならないのだが。


社会全体が今の安定にどっぷりつかり、エラーをしないこと、生意気だと見られないことばかり考えている。


近代国家を動かす体制が未整備

ビジネスでは、アメリカ人も中国人もインド人も新機軸を求めて競争しているのに、日本人の多くにその気概はない。「会社」の中で給料をもらい、休暇を消化することばかり考えている。経済力は国の安全保障の土台なのに、これではおぼつかない。


明治維新以来150年余り、日本は近代国家を動かす体制をまだ整備できていない。中国の科挙(官吏登用試験)に倣って世界に冠たる官僚組織をつくったのはいいが、それを動かして政治をする政治家の多くがしっかりしていない。


官僚も(自分もそうだったが)社会から遊離している上に、この頃は省益ばかり考える。国家は人間のつくったものだから倒れることもあるという当たり前のことが頭に刷り込まれていないから、国に寄生して私利を図って恥じない者すらいる。


プーチンは有言実行の人物で今は核使用の準備をしているようだ。「ロシアのいない世界など要らない」と言い切る狂気が、彼にはある。


それにくみする中国や、花火のようにミサイルを打ち上げる北朝鮮が日本の隣にはいる。なんとかしたいが、まずは思考停止を脱することだろう。


日本のコメント

日本が果たしてウクライナのように他国から侵攻を受けた時に果たして総理を筆頭に国民が戦う事を選択するだろうか。

反れば無いように思うけどね。

日本は余りにも危機感を感じる事無く今まで過ごしてきてる訳で今更危機意識を持ってる人は政府関係者初め少ないのではないか。

馴れ合い精神は止めてそろそろ憲法の改正を本格化し日本の防衛を真剣に考える時期では無いでしょうか。

攻撃力無くして防衛はあり得ないと思います。


国外からの危機が迫れば支持率が低く世代間で意見の割れた国がまとまると考えているのがまず間違いだと思うんですが

下手に武力なんてもたせればそれこそ内紛状態になりますよ

国の努力を国民が正しく評価する

これが出来ない内はまとまらないというのは正しいと思います

今の国は若い世代に評価させず高齢者に5000円配布とかしてるのでそこからですよ


日本の核武装はアメリカが絶対許さないし、敵国条約が残している国連は、攻撃できる武器を日本に持たせることを許すわけがないから、議論する意味がない。


核武装の話する前に敵地攻撃を可能とし、その能力を持つことが先ではないか?

防衛の範囲内である敵基地攻撃能力の議論すら進まない中で核武装の議論なんてお笑いだと毎回思うのだが。


惰性や他人から言われて自民党に投票したくせに、まるで自分は選択していないみたいに政権批判する人もいるしね。

それに日本さえその気になれば、アメリカが核兵器を供与してくれたり、自国で核兵器がスグに開発・運用できると考えてる、平和ボケも多いみたいだし。


日本の核武装を一番嫌うのはどこの国でしょうか。

中国、ロシア、北朝鮮、いえ、違います。それは米国です。絶対に認めません。

そういう事をさせないために米軍が駐留してるとも言えるのです。


対中国で考えると

雨霰のようにミサイルを撃たれたのち

人民解放軍がゴマンと上陸する。

迎撃は非現実的。


敵首脳部まで届くミサイル防衛ができたなら

抑止力として如何に効率的か。


日本の陸上軍の訓練も儀式じみてるっていうかセレモニーの訓練…

いまだに歩兵が「着剣!」と叫びながら銃剣突撃の訓練しとる。


軍事費に限ってはG7どころか、G20にすら劣っているからね。


アメリカも再三『GDP比2%を目指して欲しい』と日本に忠告してきたのに、有事にならないと目覚めないって、本当に危機感ない…


日本人は総論賛成各論反対だからね、、、


国防とかの大事な事はなんも決められないし議論しても現状維持で終わるよ、、、


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