ウクライナ、東西で激戦 ロシア軍高官死亡 ゼレンスキー氏「テロだ」
3/21(月)
時事通信
ウクライナ侵攻を続けるロシア軍は20日、首都キエフ西方の都市ジトミルに激しい空爆を加えた。
南東部マリウポリではロシア軍高官の死亡が伝えられ、2月24日の開始から1カ月が経過しようとしているウクライナの戦闘は、激化の一途をたどっている。
ウクライナ非常事態庁はフェイスブックを通じ、ジトミルへの空爆で13の建物が狙われたと訴えた。炎上する建物の画像を投稿し「3人が負傷した」と書き込んだ。
ロシア国防省は20日、この空爆について「精密誘導弾」で特殊部隊の訓練施設を攻撃したと主張。「100人を超える特殊部隊員や外国人の傭兵(ようへい)を壊滅させた」と戦果を誇示した。
一方、ロシア当局者らからは20日、マリウポリをめぐる戦闘で、ロシア黒海艦隊の副司令官が戦死したことを認める発言が相次いだ。
2014年以来ロシアが占領するウクライナ南部クリミア半島にある黒海艦隊の拠点セバストポリのラズボジャエフ市長は、通信アプリ「テレグラム」に「ウクライナのナチスからマリウポリを解放する戦いの中で、副司令官が殺された」と書き込んだ。「表裏のない謙虚な男だった。艦隊での任務を満喫していた」と故人をしのんだ。セバストポリ選出のアルタバエワ上院議員もテレグラムで「取り返しのつかない損失だ」と嘆いた。
キエフでは20日夜、ショッピングモールが砲撃を受け、クリチコ市長は1人が死亡したとテレグラムに投稿。消防当局はフェイスブックで、モールの建物の一部で火災が起きたほか、複数の車が炎上したことを明らかにした。
ウクライナのゼレンスキー大統領は20日、連日続けている動画を通じた演説で、マリウポリでのロシア軍による学校爆撃について「これはテロだ」と述べて強く批判した。「来世紀になっても人々は忘れない」と、ウクライナ民族の記憶に刻まれる蛮行だったと指摘した。
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