岸田首相 韓国代表団と会談“関係改善が急務 懸案解決が必要”
コミミの意見
岸田総理大臣は、韓国のユン・ソギョル(尹錫悦)次期大統領が派遣している代表団と会談すべきでなかったと思いました。
2022年4月26日
NHK
岸田総理大臣は26日、韓国のユン・ソギョル(尹錫悦)次期大統領が派遣している代表団と会談しました。
ウクライナ情勢や北朝鮮問題を踏まえ、日韓関係の改善が急務だという認識を示したうえで、太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題などの懸案の解決が必要だと強調しました。
日本を訪れている韓国のチョン・ジンソク(鄭鎮碩)国会副議長を団長とする代表団一行は、26日午前、総理大臣官邸を訪れ、およそ25分間岸田総理大臣と会談しました。
この中で岸田総理大臣は、ロシアのウクライナへの軍事侵攻や北朝鮮の核・ミサイル活動などを念頭に「ルールに基づく国際秩序が脅かされている現下の国際情勢において、日韓、日米韓3か国の戦略的な連携がこれほど必要な時はなく、日韓関係の改善は待ったなしだ」と述べました。
また、岸田総理大臣は「1965年の国交正常化以来築いてきた日韓の友好協力関係の基盤に基づき日韓関係を発展させていく必要があり、そのためには旧朝鮮半島出身労働者問題をはじめとする両国間の懸案の解決が必要だ」と述べ、太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題などの懸案の解決が必要だと強調しました。
これに対し、代表団は「日韓関係を重視しており、関係改善に向けてともに協力していきたい」と述べました。
また政府関係者によりますと、代表団は、ユン次期大統領の親書を岸田総理大臣に手渡したということです。
一行は、岸田総理大臣に続いて、松野官房長官ともおよそ25分間会談しました。
松野官房長官が「日韓関係は非常に厳しい状況にある」と述べ、ユン次期大統領の関係改善に向けたリーダーシップに期待する考えを伝えたのに対し、代表団は「日韓関係を重視しており、関係改善に向けてともに協力していきたい」と応じました。
また、北朝鮮への対応で緊密に連携していくことを確認したほか、松野官房長官が拉致問題の即時解決に向けて理解と協力を求め、代表団から支持する考えが示されました。
韓国代表団 “未来志向的な関係発展のため努力で一致”
チョン・ジンソク国会副議長は26日午前、岸田総理大臣と会談したあと、記者団に対して「新たな出発の線に立っている両国が、未来志向的な関係発展のため、互いの共同の利益のために、努力しなければならないという点で一致した」と述べ、日韓関係の改善に向けて意見を交わしたとしました。
公明 山口代表も会談
また、公明党の山口代表は、26日夕方、韓国のユン・ソギョル次期大統領が派遣した代表団と会談し、ウクライナ情勢や北朝鮮問題などを踏まえ、両国関係の改善が喫緊の課題だとして、互いに協力していくことで一致しました。
また山口氏が、北朝鮮による拉致問題の解決に向けて理解と協力を求めたのに対し、代表団は「日本側の関心は理解している」と応じたということです。
会談のあと、山口氏は記者団に対し「代表団は関係改善への意欲がはっきりと出ていて、総じて和やかなやり取りができた。新政権のスタートにしっかりと目配りして、目的の達成に努力していきたい」と述べました。
秋葉国家安全保障局長も会談
また、秋葉国家安全保障局長は26日午後、総理大臣官邸で、韓国のユン・ソギョル次期大統領が派遣した代表団とおよそ30分間会談しました。
そして、韓国の次期政権のもとでの日韓関係について意見を交わし、北朝鮮への対応などをめぐって両国が緊密に連携していくことで一致しました。
徴用問題は両国で解決策を 日本側に明確に伝達=韓国代表団
2022.04.28
【東京聯合ニュース】
韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領が日本に派遣した「政策協議代表団」の団長を務める鄭鎮碩(チョン・ジンソク)国会副議長は28日、日本による植民地時代に強制徴用された韓国人被害者の賠償請求訴訟に関し、韓国だけで解決策を示すことはできないとの認識を日本側にしっかり伝えたことを明らかにした。訪日最終日の28日午前、東京都内で韓国特派員に語った。
韓国大法院(最高裁)が日本企業に徴用被害者への賠償を命じた後、日本企業が韓国に持つ資産の売却に向けた現金化の手続きが進んでいる。日本側は現金化に反対し、韓国が解決策を示すよう求めている。
鄭氏はこれに関し「韓日双方が勇気と知恵、忍耐を持ち寄ることで初めて解決できるという点をはっきりと(日本側に)話した」と述べた。日本側が現金化を繰り返し問題視したのに対し、「韓日関係がこれ以上悪化することを放置したままにはしないと返答した」と説明した。
東京新聞は外交筋の話として、代表団が自民党議員との面会で、日本資産の現金化はさせないと強い意向を伝えたと報じた。しかし、鄭氏は「現金化しないという表現を使ったことはない」と言明した。
旧日本軍慰安婦問題については、「(2015年の韓日合意が)両国の公式合意という点を認め、それを否定しない。同時に、被害者の名誉を回復し心の傷を癒すという基本の精神を見過ごしてはならない」という趣旨を日本側にしっかり伝えたと述べた。
一方、今回特に印象的だった面会を問われると、鄭氏は安倍晋三元首相との面会が30分以上に及んだことを挙げた。安倍氏は朴槿恵(パク・クネ)前大統領の近況を尋ねたという。
鄭氏はまた、岸田文雄首相との面会で尹氏の大統領就任式に関する言及はなかったと述べた。
代表団は24日に訪日し、26日に岸田氏に会って尹氏の親書を手渡した。代表団は28日午後、成田空港を出発して帰国する。
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