ロシア経済、その絶望的な未来予測 同国の著名経済学者「次の冬までに死に至る」

 ロシア経済、その絶望的な未来予測 同国の著名経済学者「次の冬までに死に至る」

3/22(火)

47NEWS


3月3日、営業停止のニュースを聞き、最後の買い物をしようとスウェーデン家具大手イケアのモスクワの店舗で行列を作る市民(ゲッティ=共同)


 ロシアのウクライナ侵攻を受け、西側各国がロシアに対してかつてない厳しい制裁を科している。フランスのルメール経済・財務相が「ロシア経済を崩壊させる」と述べた一方で、英国のジョンソン首相も「制裁の目的はロシアの体制転換」と断言。一部欧米首脳は制裁の狙いがプーチン政権崩壊であることを隠そうとすらしていない。


 北大西洋条約機構(NATO)が軍事介入しない方針を打ち出した以上、侵攻を止められるのは、制裁措置がロシアに与えるダメージのほかない。制裁が実際、どれほど経済に打撃を与えるのかに国際社会の関心が集まっている。


 こうした中、編集長が昨年のノーベル平和賞を受賞したロシアの独立系新聞「ノーバヤ・ガゼータ」は、プーチン政権を批判してきた同国の著名な経済学者ウラジスラフ・イノゼムツェフ氏のインタビュー記事を掲載した。(共同通信=太田清)


 ▽「死」を予測


 イノゼムツェフ氏は独立系シンクタンク、ポスト工業化社会研究センター所長。国内の他、米国や英国、フランスなどで多数の経済関係や社会評論の著作を出版し、ロシアの後進性を指摘、プーチン大統領の強権体制を批判し、ロシアのエネルギー産業からの脱却を主張してきた。3月14日付のノーバヤ・ガゼータに掲載されたインタビュー記事で、制裁や、ロシアの国際的孤立化による企業の収益悪化、インフレにより、次の冬までにロシア経済は「死に至る」と予測した。


3月7日、モスクワの銀行で、制裁の影響で下落した通貨ルーブルの交換レート表示を見る人(ゲッティ=共同)


 同氏は米政権がロシア産原油の禁輸措置を決めたことについて、たとえ欧米がロシア産原油輸入をやめたとしても、市場よりも安い価格ながら中国などに輸出する手段は残されており、減少幅は侵攻前の1日当たり740万バレルの水準から、100万~150万バレル程度の幅の減少に収まるとしている。


 一方で、欧米の制裁はプーチン大統領や下院議員らの資産凍結など多岐にわたる。深刻なのはロシア中央銀行が米国などに持つ外貨準備の凍結、銀行など金融機関に対する制裁、制裁を科した国の領空でのロシア航空機飛行禁止措置だと指摘した。


 特に金融制裁について、プーチン大統領が債務者の救済措置を約束し、2300トンもの金準備を持つ中央銀行が債務支払い猶予や金融機関への低金利融資などの対策に乗り出す可能性はあるものの、近年活発となっていた国内の消費者金融や、12兆ルーブル(約12兆円)まで膨れあがった国内の不動産担保融資へ与える影響は大きいとした。


 さらに、ハイテク機器の禁輸や、制裁措置には含まれないものの、外国企業の撤退やロシア企業との取引停止が与える打撃は大きく、供給網は途絶え、借入金利も高騰する中、海外への販路は絶たれ、国内消費もしぼむんだ国内の企業は追い詰められ大規模な破綻に追い込まれていくと予測。


 具体的にはインフレ率は年30%に近づき、為替相場は1ドル=200ルーブルとさらにルーブル安が進む。失業者は現在の2倍、貧困層は1・5倍になると絶望的な未来予測を唱えた。


 ▽革命時に戻る


 一方、ロシアでは経済制裁への対抗策も次々と打ち出された。


 通貨防衛のため、主要政策金利を2倍以上引き上げたほか、外貨流出阻止とデフォルト(債務不履行)回避に向け日本など「非友好国」へのルーブルによる債務支払いを宣言。3月10日には、一部政権与党議員の提案を受け、ミシュスチン首相が外国企業が理由なくロシアでの事業をやめ会社を閉鎖した場合、外部の管財人に事業を継続させ雇用と生産を維持する法案を準備していると報告。プーチン大統領もこの方針を了承した。外国企業の撤退を止めようとする動きの一環とみられる。


 一時、取りざたされた撤退企業の「国有化」については、「国を100年前、1917年のロシア革命時に後戻りさせる」(新興財閥インターロス・グループのウラジーミル・ポターニン総裁)などの産業界の強い反対もあり、棚上げされたようだが、撤退企業の私権を制限する動きが、さらなる企業の不信を招き、将来的な海外投資を遠ざける結果に終わると懸念する声も根強い。

日本のコメント

西側諸国は金融制裁(SWIFT排除や資産凍結、IMFからの借り入れ阻止等)と貿易制裁(最恵国待遇剥奪と高関税、ロシア産原油等の禁輸、航空機の飛行禁止等)を行い、ロシアのカネとモノの動きを止めています。ルーブルは暴落、外貨不足でロシアは対外債務のデフォルトの瀬戸際にあります。外資系企業は相次ぎ撤退。まもなくロシアを物不足とインフレ、大量失業が襲います。ルーブル安で輸入物価は高騰。消費者物価は1週間で2.1%上昇(ロシア連邦統計局)しており、このペースが続けばインフレ率は1年で100%超となる計算です。国民の困窮がプーチン体制の崩壊に繋がり得ます。同時に、西側諸国は中国が制裁の抜け穴にならぬよう監視し、牽制する必要があります。なお、追い詰められたプーチン大統領が戦術核兵器の使用に出るリスクも高まります。それはウクライナや西側諸国を震撼させ、ロシアに有利な停戦協定に持ち込もうとするものです。


クリミア侵略の記念集会で経済制裁は、ロシアが二度と他国を侵略できなくなるまで徹底的に行うべきだし、スポーツ、文化からのロシアの排除も徹底的に行うべきと改めて思った。

ロシアの多数は統制下にあるとしても、経済的に困窮すれば当然原因を探る。クリミア侵略の制裁が日本を含めて甘かった結果がウクライナ侵略につながり、多くのウクライナ人が犠牲になった。

半導体の輸出規制も行ったので、ロシア軍は最新兵器の開発、生産、維持は不可能になる。経済制裁の効果はなかなかすぐには出ないが、この制裁からロシアが回復することはかなり厳しい。プーチンが退陣しなくても、現在のロシア軍を維持することは不可能だ。


『ロシア経済は「死に至る」』というから期待して読んだが、特段の新しい内容は無く期待はずれだった。


生活レベルが昔に戻るのは全て織り込み済みだ。

エネルギーを売り得た外貨で

必要な物資を手に入れられる。


経済的には貧しい国になるが国民は慣れている。

全部欧米のせいだと国民が一体となり頑張ってしまうだろう。


脱炭素実現後はエネルギー資源は売れなくなるが、

ロシアにはまだ資源と農産物がある。


どんなに激しい経済制裁をしても、

一定程度までは激烈な効果を上げるが、

それ以上ロシアを追い詰める事は出来ない。


それが経済制裁の限界だ。


したがって今後はプーチン失脚に追い込む事はマストだが、新大統領とどのように関係修復するか欧米含めてよく考える事だ。


経済制裁一辺倒は中国を利するだけだ。

日本としてはそれだけは許してはいけない。

日本の安全保障に少なからず寄与するからだ。


日本がアメリカとの戦争が無謀である事を理解しながら、それでもなお、アメリカとの戦争に踏み切った最大の理由は、日本の石油輸入のほとんどを依存していたアメリカによる石油禁輸だった。

日本は何とかして外交による事態の打開を計ろうとしたが、アメリカは全く聞く耳を持たなかった。

結果として困窮した日本は、アメリカに一矢報わなければ立ち行かなくなった。

これが先の太平洋戦争開戦の簡単な経緯。


ロシアに経済制裁を課すのは一見、平和裏に相手を弱らせ白旗を挙げさせる手段に見えるが、過去の日本がそうであった様に、窮鼠猫を噛むの言葉通りロシアが武力による対応を始めれば核の脅威は拭い様も無い。

ましてロシアが最高に獰猛な鼠に成り得るのは言うべくも無い。

手の打ちどころを誤れば、第三次世界大戦になり、憲法9条を掲げる日本とて否応なく巻き込まれる事をよもや忘れてはならない。


第二次世界大戦以降、

武力によって国を変えることは

ことごとく失敗に終わっている。


ベトナムやアフガニスタンを見てもわかるように、

他国が武力によってその国の国民を服従させることは無理なのだ。

ウクライナ国民がロシアの支配を拒絶する以上、

降伏することはない。


この道理がわからないプーチンは、

正気の沙汰とは思えないし、

それを支持する国民も信じられない。

結局、無駄な戦費を使い、

経済制裁により国民の生活水準を下げるこの行為を、

ロシア国民も痛い目を見ないとわからないという事か。


友人達に経済学者や外交を指導している友人がいます。メディアなどでコメンテーターの方がいろいろ発言していますが、ロシアの本当の危機をわかりやすく説明している方が少ないように見えます。

ロシア人自体もこの先起こるであろう大変な困難を認識できない事は、統制下では仕方がないですが、ただ国内で多くの外国企業が撤退している事実は理解していると思う。

でも、それがこの先の自分達の生活にどれほどの脅威があるかは認識していないと思う。

先日も大きな会場でプーチンというリーダーを讃えている映像を見て、何か哀れに見えました。

外資がロシア国内への投資や進出はなく、失業率は必ずUP。

航空機による移動も難しくなり、広い国土を物資や人の移動をどうすのか。

プーチンは気にもしていないでしょう。

また、輸入物資も以前よりはるかに少なくなる。

気づき、自覚した時は打つ手なし。


日本としてはロシア崩壊まで持っていかざるを得ないなあ

15年くらい前のメドベージェフ政権時の頃からロシアの民族主義傾向が強まって樺太南部と千島列島全体というソ連の輝かしい戦争の果実への執着がどんどん強まっていっているし、それはロシアの政権首脳部というよりロシアの国民の共通認識に近いようだからロシア崩壊まで行って白紙状態にならないとロシアは自分の果実を通告するだけで交渉の余地がない

経済制裁による国民の痛みというのはロシアの政治制度は民主主義国家として選挙で選ばれた人間を執政者として選んでいるんだから投票した人は当然投票しなかった人間も対立軸を作れなかったことの結果としてロシア国民が甘受するものと割り切る以外ない

(冷たいようだが民主主義体制はその国の国民が全責任を負う制度であるからその責任として受け入れてもらうもの)


予測としては普通というか。

「かなりの高いインフレ」(ハイパーインフレというほどではない)によって、多くの国民が、実質的にルーブルでは小麦と燃料しか手に入らない生活になるだろう。


1年続けば、歳入の4割を占める化石燃料の売上が半減すれば、国の運営は苦しくなり、消費した戦費が払えなくなる、つまり武装が貧弱化するだろう。


さらに1年続けば、欧州の化石燃料のロシア依存の脱却がすすみ、相当に厳しくなるだろう。ただそれでもまだ小麦と燃料は手に入る。


よって、「経済」としては非常に内向きになるが、経済崩壊とまではいかない。

崩壊しないと、政権は維持される可能性が高いように思う。


まぁ、ロシアの一般市民に対する"プーチンの呪い"をどうやって解くか、どうしてもその算段が必要でそれは情報戦でしか有り得ないのだろう。いくらロシア一般市民が情報透析されているとは言え、ウクライナ侵攻と同時に自らの生活が急速に窮乏化すれば自分の国の有様が間違っていると気が付くだろう。しかし今回の大惨事から学ぶ事は多い。やはり平和は尊いよ。普通の人々のありふれた生活が続くのが何より大切かと思う。それと報道の重要性。やはり自由で健全なジャーナリズムの活躍はとても大事。近代国家の根幹に関わる事がよく分かる。


ロシアがウクライナに勝ったとしても経済制裁は終わらないからね

そして終わったとしても海外からの投資は今の体制下では再度起こる疑念から始まらない

ロシアの国民は過去の状況と同じ耐える時期としても西洋経済の文化を取り入れてしまった今では若い人や有能な人程去る人が増える

他国の情報が通信で取り込めるからね

ここからのロシアの舵取りは凄く難しいと思います。


プーチンは経済の事は考えていない。

今は、ウクライナを落とす事だけで精一杯なんだろうね。

だから、20万人の聴衆の前で演説が出来る。

今後、景気が悪くなれば、レーニン像が倒されたのと同じ様に、プーチンも倒される事になる。

日本も企業も国際社会の中で生きている以上、歩調を合わせる必要がありますからね。

ロシアがどうなっても良いけど、ウクライナを何とかして欲しいと思います。


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